アパレル販売員・高山のブログ

現役アパレル店員としての体験をマンガにしています。

「それうちの商品ですよね!」って言うべき?

 

店内にいらっしゃるお客様をちら...ちら...


さりげなく観察していると、


「あれ?なんかあのトップス見覚えある!
もしかしてうちの商品かな...?」


なんて。


お客様が自店の商品を着用してきてくださることがありますよね。


そんな時、皆さんはお声かけしていますか?


◆自店の商品を着用していただいたら必ずお声かけ!


結論から言うと、


私は必ずお声かけするようにしています。


理由は3つ。


◆ブランドと商品に理解がある店員さんだな、と思ってもらえる


以前勤めていたブランドで、あるお店がクレームを
頂戴していました。


どうやら接客態度が全体的に悪かったらしく、
色々とご指摘を頂いていましたが、
そのうちのひとつにこんなものが。


「以前行った時は、あなたたちのお店の服を着ていると
すぐに気づいてくれていたのに、今回は何も言われなかった。
自分のブランドの服、好きじゃないんですか?
特別で良いものだって言うから買ったのに、その程度なんですね


文面はかなり変えていますが、このようなことが書かれていました。


これまでお客様の着用品に気づくことを
重要視していなかった私は、ハッとさせられました。


お客様に着ていただいてるものに気が付かない、
気がついても声掛けをしない...。


これでは、
自店の商品は特別感のないもの。
わざわざ反応するほどでもないもの。
と考えていると思われても仕方ありません。


そしてそんな店員にその後の接客で
「この商品とっても良いですよ!」
と紹介されても、信用ならないですよね。


逆に、いくらお声かけをしてもつれない態度だったお客様に、
「そのお洋服もしかして...」と話しかけた途端、
嬉しそうにお話をし始めてくださったということもあります。


その後の接客トーク
お客様が聞いてくださるかどうかに大きく関わるお声かけ、
積極的にしていきたいです。


◆「お得な買い物ができる店だな」と思ってもらうため


この「お得な買い物」というのは、「安い」という意味ではなく
「本当に良い物を買えたな」という実感、安心感を得られる
お買い物のことです。


最後まで悩んだけどやっぱり買った物、
今まで着たことのないちょっと挑戦な物、
高いけど思い切って買った物、


皆さんにもありますよね?
そういう特別な物を「やっぱり買ってよかった!」
と思えるのは、どんな時ですか?


私は周りの友達に「それいいね!」と言ってもらえた時です。


実際に着ているところをほめてもらえると、
本当に似合っているんだな、と安心できますよね。


同じように私たち販売員が「それお似合いですね!」と言うことで、お客様に


「やっぱりこのお店で買う商品は良い物だな」
「ここの店員さんが勧めるものは信用できるな」


と思っていただけます。


なお、その時は服をほめるのではなく、
お客様の着こなしをほめるようにしています。


「その服フリルがかわいいですよね」
で終わりではなく、
「フリルがお客様のかわいらしい雰囲気に合っていますね」
など。


ちなみに、なんと言ってお客様をお褒めしたら良いか
言葉が出てこない...という方。


オンラインサイトを見ているだけでも
お客様の良さを表現する語彙が見つかること、
以前の記事にも書いていました。
ぜひ見てみてくださいね。

 

販売員の商品知識の付け方〜③商品知識でファーストアプローチをアップデート! - アパレル販売員・高山のブログ


◆お客様から商品の着用感想を聞き出すため。


本日急にこの記事を書くことになった理由がこちらです(笑)


昨日こんなマンガを投稿したところ、多くの反響をいただきました。

 

神様の来店 - アパレル販売員・高山のブログ


私たち販売員は自店の商品を毎日目にしますし、たくさん試着もできます。


ですが、実際に着てお仕事したりお出かけしたり、
お洗濯したり、クローゼットの物と着回したり...


「生きた着用体験」を持つお客様には敵わないんですよね。


それでも販売員がアドバンテージを持てるとしたら、


たくさんのお客様から着用を感想を聞き出して集めることができる


という点です。


「このソックス、汗がすぐ乾くんですよ」


と言っても、「売ろうとしている販売員さんの言うことはなぁ...」
と思われる方もいらっしゃるでしょう。


ですが、


「たくさんのお客様から、汗がすぐ乾くと評価していただきました」
「お客様のように毎日パンプスでご出勤されている方も
履きやすいとおっしゃっていました」


こんな伝え方だと、信用していただけそうですよね。


他のお客様への接客に活かすためにも、


「着用いただいて着心地はいかがですか?」
「着回しでお困りのことはございませんか?」


などお伺いして、たくさんの着用感想を
聞き出せるようにしています。


そしてその際に「実はね...」とお困りのことがあれば、
お手入れや着回しについてアドバイスをすることもできます。
アフターケアもきちんとできる販売員でありたいです。


◆あんまり大きな声で言わないで...


たまに見かけるのが、お客様が着用してくださっている自店の品を、
とても大きな声で褒めている方...。


私もされたことがあります。


もちろん褒めていただくのは嬉しいのですが、
周りに他のお客様もいる中であまり大きな声だと、
ちょっと...恥ずかしいです...。


それがお値下げなんかになっていたらなおさら...。


自店の商品を着てご来店される方には、


「気づいて接客してほしいな〜」


なんて方もいますが、


「うっかり着てきちゃった、恥ずかしいな」


という方もいるかも。


大声でほめるのではなく、会話の中でさらりと、
そして一番の笑顔でお声かけするようにしています。


私は試着室にご案内するときなどに、
「さっきから思っていたんですが、
もしかしてそれって...?」
などとお声かけすることが多いです。


「それ良いですよね」と、こっそりお話できると、
団結力のようなものが生まれる気がして、いいなと思っています。

 

f:id:misuzu_sales:20200904213017j:image


◆まとめ


私が普段行っている、自店商品を着用されたお客様への
お声かけについて書いてまいりました。


共感していただけるところなどあったでしょうか?


明日も更新をお楽しみに〜!


(※いただいたクレーム情報については、
特定を防ぐため内容を一部変えています。)