アパレル販売員・高山のブログ

現役アパレル店員としての体験をマンガにしています。

販売員の商品知識の付け方〜③商品知識でファーストアプローチをアップデート!

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販売員の知識のつけ方、本日は第3回です。


今日ご紹介する勉強方法はとっておき!


私はこの方法を見つけてから、
お声かけ後にお客様から


「見てるだけなので...」


と言って去られてしまうことが減りました!


スマホひとつでもできて、

最初のお声かけ=ファーストアプローチの言葉がぐっと変わる勉強方法、

ぜひお読みいただければと思います(^^)

 


☆オンラインサイトの説明文にもヒントはたくさん!

 


いきなり手前味噌ですが、私は自分のお店のスタッフから

「よく勉強してるね...!」と褒められることが多いです。
ですが特別な書籍や検定教科書を

たくさん読み込んでいるわけではありません。


その代わりに1番よく見ているのは、

自社のECサイト(オンラインストア)の説明文です。
休憩時間、通勤中、

果ては店頭にお客様がいらっしゃらない時に店舗用のiphoneで、

ちゃちゃっと見ていることが多いです。


そんな誰でも見られるECサイトの説明から、ファーストアプローチを効果的に変えるポイントはズバリ


◆お客様を店内で誘導できるような文言を探すこと


です。


.....誘導?


一体どういうことなのか、ご説明してまいります!

 


☆お客様を商品→鏡の前→ご試着室へ...

 


ファーストアプローチからご購入まで、

お客様は店内をどう移動されるでしょうか。


色々なパターンがあるので一概には言えませんが、

主な接客では


①まずは商品に興味を持ち
②鏡の前で合わせてご覧になり
③ご試着され
④そしてお決まりになればお会計


ですよね。


ファーストアプローチは①商品に興味を持たれるところで

することが多いかと思います。


ここから②や③に持っていきたい!と考えて焦るとつい


「かわいいですよね!よろしければお鏡の前でご覧下さい!」
「すてきですよね!ご試着されてみますか?」


と先走ってしまいますが、

お客様が十分に商品をご覧になっていないうちでは

「買わされる...」と警戒心を持たれてしまいます。


そのために「いえ見ているだけなので...」と

断られてしまうことも多いかと思います。


そんな時に活きるのがECサイトなどから得た商品知識です。


◆「お鏡の前で」という言葉を使わずに

「鏡で合わせたいな」とお客様が思うような一言


◆「ご試着いかがですか」という言葉を使わずに「試着したいな」とお客様が思うような一言


そういった言葉でお客様を上手に「誘導」することが必要なのです。


具体的にどうしたら良いのか、解説していきます。

 


☆実践!誘導する接客

 


例として以下の商品説明を使います。

 

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某社の春夏物のリブニットです。


こちらの商品のECサイトの商品説明は以下の通りです。

 


軽やかでさらりとした着心地がポイントのコットンニットシリーズ。

ご自宅で気軽にお洗濯していただけるハンドウォッシュタイプで、

いつでも快適に着用していただるシリーズです。

シンプルなデザイン&落ち着いたカラーなので、様々なシーンでの着用が可能です。

程よく身体に馴染むリブ編み&コンパクトシルエットは

女性らしい着こなしを演出します。
デイリースタイルにはもちろん、

通勤スタイルにも活躍すること間違いなし♪

 

コットン100パーセント


(便宜上、一部抜粋・変更箇所あり)

 


これをこのまま覚えるのは大変ですね...

仮にお客様の前で読み上げてもピンと来ていただけないような。


この中から、お客様を誘導する際に

使えそうな言葉をひっぱってきましょう。



あなたの目の前にお客様がいらっしゃいます。


お客様はこのコットンニットをちらちらと見ているようです。


①まずは手に取っていただく。


どのような言葉があれば「手に取りたい」とおもうでしょうか。


私ならECサイトのこの部分をピックアップします。


「コットン100%」「軽やかでさらりとした着心地」

 


この言葉を少し言い換えて


「こちらのトップス、コットン100%なので

ふわっと肌触りが良いんです。

着心地も軽やかでさらっとして快適ですよ」


と言ってみると...
ちょっと触ってみたくなりますよね。


(もし余裕があればついでに

コットンってどんな素材だっけ、と調べるとなおよしです!)


②お鏡の前で着用イメージを持っていただく。


次はお鏡の前で合わせて、着ているところを想像していただきましょう。


ここでピックアップするのはここの文言です。


「シンプルなデザイン&落ち着いたカラーなので、

様々なシーンでの着用が可能です」

 


色についての説明があると、顔映りが気になりますよね。


「落ち着いたカラーなのでメイクのお色味を邪魔しません。」
「お顔とよく馴染みますよ」


などお声かけしましょう。


そして実際にお客様が鏡の前で見てくださったら...

 

「シンプルなデザインなので様々なシーンで着ていただけます。」


そう言いながらボトムスを合わせると、

「様々なシーン」の想像もつきやすいです。


コーディネートについては第2回の記事も読んでみてくださいね!

 

販売員の商品知識のつけ方~②3つのコーディネートを考えよう~ - アパレル販売員・高山のブログ


③ご試着していただく。


次はとうとうご試着いただきます!


なんと言ったら「ぜひ着てみたい」と

思っていただけるでしょうか。


EC説明からはこちらをピックアップ。


「程よく身体に馴染むリブ編み&コンパクトシルエットは女性らしい着こなしを演出します。」

 


へー、リブ編みって身体に馴染むんだ...

なんて、ついでにググってみてもいいかもしれません。


この文言をそのままお伝えするのに加えて


「お客様の優しい雰囲気が引き立ちますよ」
「今お履きになっている女性らしいスカートに合いそうですね」


などお客様に合わせた一言が言えるとさらに素敵ですね。


④お決めいただき、ご活用いただく。


ご試着室にご案内したら誘導は終了、あとは天命を待つのみ

...ではありません!


ご試着されたお客様へのお伺い、

出てこられたら着方のアドバイス

お持ち帰りいただいたその後のケア方法や着回し方法も...


そんなヒントもたくさんEC説明文から学べます。

 

「ハンドウォッシュ」

「通勤スタイルにも」


ただ私が特に重視しているのは、

「お客様への褒め言葉もEC説明文から学べる」ということです。


お客様がご試着室からお出になった時、

当然お似合いである旨をお伝えしたいですよね。


そんな時「きゃーお似合いです!かわいいです!」とテンションで押し切るのではなく、

きちんとお似合いのポイントをお伝えして、納得・安心していただきたいところです。


もちろんさっと「色がお似合い」「形がすっきり」など出てくる場合は良いのですが...


「いつもご試着室から出た方にかわいい以外言えない...」という方は

ぜひECサイトの文言を参考にしてみてください。


例えばもし


「エレガントなワンピース」
「頼りがいがありそうに見えるセットアップ」
「ほっこりした雰囲気のカーディガン」
などの説明があれば、


商品ではなくお客様を表現する言葉にしてしまうのです。


「エレガントですてきですね」
「セットで着ていただくと頼りがいのある感じが増しますね。」
「はおるだけでほっこりした雰囲気になりますね」


などなど。簡単に語彙が増やせますね。



ECサイトからのすぐに使える商品知識の勉強方法をご紹介しましたが、

いかがでしたでしょうか。


すぐに接客方法をアップデートできそうな気がしませんか?


とはいえあくまでも「商品知識をつけやすくする」ためのものですので、

実際の接客で必ず①〜④の誘導の通りに進めましょう、ということではありません。


実際の接客では、こちらが商品知識を話すこと以上に

お客様からのヒアリングが大切になります。


商品知識はあくまでも、

お客様のニーズを満たすためのものでなくてはならないのです。


お客様のニーズを聞き出す方法については、後々こちらのブログで少しずつご紹介してまいります(^^)


ぜひ本日紹介した方法で、商品への理解を深めてみてくださいね!


次回の更新もお楽しみに〜