アパレル販売員・高山のブログ

現役アパレル店員としての体験をマンガにしています。

販売員のアンガーマネジメント

 

アンガーマネジメント、という言葉を聞いたことがありますか。

 

その名の通り、怒りをコントロールするための方法のことです。

 

恥ずかしながら私は以前、店頭でももやもやすることがあると、

気持ちを切り替えて接客することが難しいタイプでした。

お客様とのやり取りでもやもや。

ほかのスタッフに言われたことでもやもや。

うまく動けなかった自分にももやもや。

 

アンガーマネジメントの方法は検索するとたくさん出てくるかと思いますが、

特に店頭でどのように活かしたらいいかの例を交えながら3点紹介します。

 

【1】6秒待ってみる

 

なんで6秒なんだろう?

私がそう教わっただけなので、5秒でも10秒でも

いいと思いますが・・・

 

イラっモヤっとした時に、その場ですぐ行動してしまうと

つい感情が表れてしまいます。

 

まずは何もせず待ってみると、「意外と怒るほどのことではないな」

「怒っても良いことはないな」と思えることも多いのです。

 

店頭でもついイラっとした時は、

接客もストップ、おたたみもストップして、

6秒間虚空を見つめてみるのも良いかと思います。

頑張り屋さんのあなたがたった6秒止まっていても、

さぼりだと思う人はいないでしょう・・・

 

【2】今の怒りは10段階のうち何段階目だ?と考えてみる

 

怒りのレベルが10段階あるとして、

1は些末な怒り、10は我慢できない怒りだとしたら、

今の怒りはどれくらいのレベルでしょう。

9や10といったレベルになる怒りって、

そうそうないと思いませんか?

そして、「この怒りは4だな・・・」などと考えている時、

少し冷静な気持ちになれているはずです。

 

【3】怒りの対象から少し離れてみる

 

例えば、接客中でもお客様の言動や自分自身にイライラしてしまったら、

ちょっと離れてみる。

「また何かあればお声かけください」などとお声掛けして

さっと離れるのも、時と場合によっては失礼なことではありません。

お客様によっては、

話しかけられたくないタイミングで話しかけられてしまって

ついつんけんした態度をとってしまったなぁ、という方もいるかも。

 

あるいは、店頭から少し離れてみるのもありです。

ごみごみ混み合う店頭ではなかなか冷静になれないもの。

ちょっとお手洗いに行ってきたり、バックルームでぼんやりしたり。

それだけでも「さっきの怒りは大したことなかったなぁ」などと

思えるものです。

 

【高山自身の話】

 

さて、私は接客の仕事をすることで、

他人に対する怒りの感情をあまり抱かなくなりました。

 

これを話すと周りの友人からは

「嫌なお客さんとばかり話していると我慢強くなるんだね」と

言われることもあるのですが、そうでもないのです。

 

「嫌なお客さん」ってそんなにいないものだな、と思うようになりました。

 

接客を始めたころは、ちょっと乱暴な言い方をする方、

ご自分のペースでどんどんご覧になる方、

「商品が好きじゃないのかな」

「私のことがそんなに嫌いなの?」

とても怖くて、嫌でした。

 

ですが、「なんか嫌だなぁ」と思いながらも接客をしているうち

お客様の方が笑顔を見せてくださったり、

こちらにどんどん話しかけてくださったり、

商品を手に取られて嬉しそうにされたり。

 

表現の方法が違うだけで、皆様同じようにお買い物に期待し、

商品を楽しみにされているのだと気が付きました。

 

ちょっと合わないことをされて一瞬いらいらしてしまう怒りは大したことありませんが、

そんな些細なことで接客が思うようにできなかった、

100パーセントのサービスをご提供できなかった、

期待されたお客様がしょんぼりと退店された、

そんなことへの後悔と怒りは一生残ります。

本当に一生残ります。

 

なんだかきれいごとのようですが、素直にそう思うのです。

そう思えるようにしてくださったのは、

これまでお会いした色々な個性をお持ちのお客様なんですよね・・・

嬉しいなぁ。

 

【まとめ】

 

なんだか私の話が長かったですが・・・

 

アンガーマネジメントとは、怒りを抑える、なくすためのものではありません。

少し俯瞰して自分を見直し、心の負担を軽減するためのものです。

 

怒りという感情は必ずしも悪いものではなく、うまく表現することで

改善や成長の手助けになったり、ストレスの発散になったりします。

 

怒りを感じたら押し殺すのではなく、上記のような方法でまずは冷静になり、

その後誰かに話したり書き出したりすることもおすすめです。

 

それでは本日はここまで~